兵庫県の製造業がAI・IoTを相談するには|無料専門家派遣の条件と、現場課題のまとめ方
ものづくり環境高度化等専門家派遣事業の対象業種・回数・必要書類を整理。検査記録や設備停止を例に、専門家へ何を伝えるか、導入前に何を確かめるかを解説します。

現場のどこを改善したいかから、専門家へ相談する
「AIで検査を自動化したい」と考えていても、検査記録が紙だけなのか、画像が残っているのかで準備は変わります。兵庫県内の対象事業所では、ものづくりの課題について専門家の助言・企画提案を受けられる制度があります。導入する製品を決める前の相談先として、対象条件から確認しましょう。
県内所在地だけでなく、業種と参加登録が条件
ひょうご産業活性化センターの案内では、指定業種に当たる県内のものづくり中小企業の事業所が対象です。製造業などの指定業種一覧は公式ページで確認してください。すべての県内企業が利用できる制度ではありません。
表は横にスクロールできます
| 項目 | 公式案内の内容 |
|---|---|
| 支援内容 | AI・IoT等の活用に向けた助言・企画提案 |
| 費用・回数 | 無料。1企業あたり年3回まで、1回3時間程度 |
| 参加登録 | ひょうご次世代産業高度化プロジェクトへの登録が必要。未登録なら申込書を併せて提出 |
| 受付 | 随時。ただし予定20社の上限に達すると終了 |
| 利用決定 | 提出書類・ヒアリングをもとに採択可否と派遣専門家を決定 |
指定業種一覧と担当窓口が掲載されています。
検査記録・設備停止・引継ぎを、別々の課題にする
以下は編集部による整理例です。「工場をAI化する」という大きな目標を、そのまま相談事項にせず、作業と記録の状態に分けます。AIを使うべきかどうかも検討対象です。
表は横にスクロールできます
| 現場の困りごと | まず確かめる記録 | 相談したい判断 |
|---|---|---|
| 検査記録の転記に時間がかかる | 帳票の項目、記入者、保管形式 | 入力様式の統一で済むか、読み取り支援が必要か |
| 設備が止まった理由を追いにくい | 停止時刻、設備番号、原因の記録方法 | 記録をそろえる作業と、分析する作業のどちらを先にするか |
| 担当者ごとに手順説明が違う | 既存手順書、変更履歴、現場での確認方法 | 文書整理から始めるか、検索や下書き支援を使うか |
派遣前に、現場の状況を1枚にまとめる
このメモは編集部の準備用です。公式の専門家派遣要請書の代わりにはなりません。相談で説明する順序を整理するために使ってください。
対象の事業所・工程: 困っている作業: 作業が始まってから終わるまでの手順: おおよその件数・頻度: 時間がかかるところ/ミスが起きるところ: 既にある記録と保存形式: 現場で変更できる範囲: 変更すると品質や安全に影響するところ: 相談に参加できる担当者: 今回、専門家と判断したいこと:
- 製品仕様や取引先の情報を含む資料は、共有できる範囲を社内で確認する。
- 時間短縮の見込みは、実測と予想を分けて書く。
- 安全や品質に関わる判断を、AI出力だけで置き換える前提にしない。
必要書類を提出し、採択・派遣の連絡を待つ
申込には、専門家派遣要請書(様式第4号)と会社案内が必要です。参加プロジェクトに未登録の場合は、参加申込書も併せて提出します。公式案内の提出先へ郵送またはメールで申し込みます。
- 書類を提出
対象業種と参加登録を確認し、要請書・会社案内などを提出する。
- 審査・専門家の決定
センターが書類とヒアリング結果をもとに、採択可否と専門家を決める。
- 訪問による助言
センターから依頼を受けた専門家が、事業所を訪問して助言・提案を行う。
公式ページの「申込方法」「必要書類」をご覧ください。フォーム送信だけで完了する申込ではありません。
助言を受けた後は、試す範囲と導入費用を分けて考える
この制度の案内は専門家による助言・提案を対象としています。無料で設備やシステムを導入できるという意味ではありません。以下は、提案を社内で検討するときの編集部の確認項目です。
表は横にスクロールできます
| 確認すること | 社内で決めたい内容 |
|---|---|
| 試行範囲 | どの工程・記録だけで試すか。本番作業へ影響させず確認できるか |
| 評価方法 | 確認・修正を含む時間と、見落としや誤りをどう記録するか |
| 費用 | 機器、ソフト、設定、教育、保守に何が必要か |
| 継続担当 | 現場の確認者、運用担当、問題が出たときの連絡先 |
次の行動を決める
助言を社内で共有
提案内容と、その前提になっている現場条件を担当者と確認する。
検証できる範囲で試す
最初から工程全体を変更せず、現場担当者が結果を確認できる範囲にする。
結果をもとに再検討
費用や確認負担も含めて評価し、次の相談や外部への依頼事項をまとめる。
参照した情報・公式サイト
制度・サービスの対象や受付状況は変わることがあります。利用前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。



